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2013年10月23日 10:47

これしかやらないと決めた

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初登場ゲスト、株式会社ノートの貫啓二さんです。
貫さんは「串カツ田中」という串揚げの業態で
近年急速に店舗数を増やしている今注目の経営者です。

「串カツ田中」は間もなく50店舗に達する勢いですが、
実はここに至るまでには貫さんはバーやレストランなど
飲食業界の中であれこれと挑戦してきました。

それがなかなか思うようにいかず、
倒産の危機まで追い込まれた中で、
最後に取り組んだのがこの串カツ田中なのです。

串カツや串揚げと言えば、
「サラリーマンが駅前繁華街で立ち飲み」というのが
一般的にイメージされますが、串カツ田中の1号店は
東京・世田谷の住宅街近辺に出店しました。

これが近隣住民に支持されて、サラリーマンはもちろん
家族連れなども利用する大繁盛店となるのです。

この立地を選んだ理由は一言で言えば
「近くに住んでいて、ここならいけると思ったから」
だそうです。

路線バスからの視認性、近隣エリアでの競合店の少なさ
など、その地域を十分に把握しているからこそ持てた
「確信ある肌感覚」と言えるでしょう。

定量的なマーケティング視点も大切ですが、
特に1号店においては、こうした感覚は実はとても
大切なのかもしれません。

それ以降、立て続けに住宅立地でヒットを飛ばし、
この2年あまりで指数関数的に店舗数を伸ばしています。

そこまでスピードにこだわる理由を
貫さんは明快に持っています。

例えば「焼鳥」であれば、街に数軒があっても
共存することができます。しかし、串カツ・串揚げは
貫さんいわく「街に1つで十分」なのだそうです。

となると、競合も勢力を伸ばす中、
「陣取り合戦」とならざるを得ません。
競合よりも一刻も早く手を打つことこそが
生命線なのです。

そうしたこともあり、貫さんは
「これからは串カツ田中以外はやらない」
と明確に決めたのだそうです。

これは実はなかなかできない決断です。
ブランドが飽きられることや、仮に食肉における問題
(かつてのBSEや鳥インフルエンザなど)がおきることも
想定すれば、リスクヘッジしたくなるのが
普通だと思うからです。

そうした問いに対しては、こう答えられました。

「確かに恐怖心はある。
けれども、何をどうやっていても
そうしたリスクからは逃れられないと思う。
だったら、その恐怖心を逆に利用して、
やっていることを常にブラッシュアップ
していけばいいのではないか」。

こうした貫さんの腹の括り方が、
串カツ田中の勢いを支えているのだと実感しました。

(子安)


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2013年10月22日 16:17

1つを極める

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ゲストは業界のトップランナー
際コーポレーション株式会社の中島武さんです。

中島さんのかもしだす独特のオーラに、毎回教室の空気が
ぐっとひきしまるような気がします。

今やグループ全体で300店舗以上をかかえる際コーポレーション。
多くの店舗を抱えながら、そのひとつひとつにいつもいいな!と思わされる
色んな仕掛けをお店の中で発見することができます。
どのようにしてたくさんの業態を生み出ことができるのか?
その秘訣を語って頂きました。

際コーポレーションのお店の特徴として、
紅虎餃子坊や万豚記など多店舗展開しているお店もありますが、
パリアッチョや虎萬元など1店舗ではないにしてもそれぞれのお店にて
少しづつコンセプトが異なっているお店が多数あります。
一般のお客様から見ても際コーポレーションのお店と認識されるより
それぞれ個店として街に存在しているという印象を持ちます。

どうやってそれぞれのオリジナリティーを出しているのか?
中島さんはマーケティングにばかりとらわれてはいけないとおっしゃいます。

では何が足りないのか?何が必要とされているのかというリサーチももちろん必要です。
但し、それにとらわれすぎるとオリジナル性のないお店になってしまうというのです。
それでは数多くの業態が溢れている中、せっかく出店しても埋もれてしまいます。

そのためには1個をきちっと極めることが大事だと力強くおっしゃいました。
そのヒントはいろんな場所にころがっている。
常に探求して、それに付加価値をつけて提供していくことが大事だと教えてくださいました。

そして自分がこれだと思ったものには信念を持って突き進む。
街に少しでも楽しくて感度が高い物を生み出していって欲しい。

今も現場に立ち続ける中島さんだからこそ説得力のある力強い言葉でした。


(原田)


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2013年10月17日 11:49

絞り込む勇気

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ゲストは豚組や壌などを展開する中村仁さんです。
またTwitterで総客数の1割を集客するなどIT×飲食店の
先駆者としてご活躍される中村さん。
今回も多くの気づきを与えて下さったセッションになりました。

元々メーカーや広告代理店で働かれていた中村さん。
飲食店で働かれていたことはなく、全くの未経験でスタートされたそうです。

最初にオープンしたのは西麻布。
当時西麻布と言えばデザイナーズレストランや接待向けの高級店がひしめくエリアでした。
そこで地元の人に向けたカジュアルで使いやすいお店を目指そうとスタートしたそうです。
しかし低価格や使いやすさを求めるがあまり、極端に品数が増えてしまったり
価格に見合った商品が提供できず、売上はとても厳しい状況になりました。

何がいけないのか、立ち止まって考えたとき自分たちが大手企業と
同じことをしていたことに気付いたのです。
大きな土俵で勝負しても勝つことは非常に厳しい。
そこでお店を180度方向転換することにしたそうです。

■小規模第一主義を目指す。
■対象者を細分化する。
■目標を得意なもの1つにする。
■目標に全ての力を集中する。
■戦わずに勝つ方法を考える。

具体的に自信のある商品だけに絞り込み、低価格勝負ではなく
コストパフォーマンスにこだわる。
そうした大きな改革により、客単価2,000円から5,000円のお店になりましたが
お客様は途切れることなく売り上げは当月からぐんぐんと伸びて行きました。

中村さんは、万人受けを求める必要はない、やることを明確にすることが大事だとおっしゃいます。
こうした潔さは中村さんの展開するお店の随所に表れていると思います。
いざ自分がお店を始めるとき、本当にお客様に来てもらえるか不安も大きいはずです。
そうした不安も一因となって、色んな要素を取り入れがちですが、
徹底的に絞り込みそこへ突き進む姿は、クルーに大きな勇気を与えてくれたと思います。


そして中村さんが次の展開として飲食店が抱える予約の問題。
予約の取り違えや応対だけでもかなりパワーがかかる部分です。
その部分がとても簡単になりそうな新しいシステムのデモも拝見させて頂きました。
飲食店を経営されている中村さんだからこそ見える視点からのシステムでした。

次はどんなものが生まれてくるのか?今後の展開がとても楽しみです。


(原田)


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2013年10月17日 11:48

「企てる」視点

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知恵の実の第2回は「企画のコツ」として
業態開発や商品開発における色々なケースを
紹介しながら「企画」について考えてみました。

昔であれば、飲食店に「企画」などという
視点は不要だったはずです。
おいしいものを心地よい環境の中で
きちんとサービスして提供すれば十分だったのです。

しかし、市場の競争が激化する中では
そうしたただ「いいお店」であるだけでは
生き抜いていくことが難しくなっていきました。

皆さんの周囲でも、「いいんだけれど繁盛していない」
という飲食店が存在しているのではないでしょうか。

情報を消費する時代とも言われる中、
そしてSNSが急速に広がりを見せる中で、
まずは人々の口の端に上って、
情報が広まっていくことが大切になっているのです。

その際に必要なのが「企画」の視点です。
それまでにないオリジナルなメニューや業態を
企画していくことが重要なのです。

セッションでは
「ずらしの発想」
「印象的なワンフレーズ」
「シーンを想像する」
など、企画を生み出すのに役立つと思われる
7つの切り口を事例とともに紹介しました。

ぜひこの切り口を活用して、
1つでもユニークな企画を考え出して
もらえればと思います。

(子安)


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2013年10月16日 17:29

それぞれが輝く組織へ

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初回のゲストスピーカーは毎回トップバッターを務めて下さる
株式会社HUGEの新川義弘さんです。

HUGE、新川さんというと代名詞のように「サービス」という
ワードが出てきます。
確かにHUGEのどの店舗へ行っても、素晴らしい笑顔で
キラキラと働くスタッフに出会うことができます。

今期はなぜこのようなお客様を感動させることができるサービスができる
スタッフが誕生していくのか?
その秘訣となる、HUGEの組織について語ってくださいました。


新川さんが前職で現場で店長をしていた頃、
自分の理想を求めるあまり、厳しく叱責してしまい
スタッフが次々と辞めて行くということがあったそうです。
また海外出店を行う際、英語が話せるスタッフを募集すると
現状いるスタッフで英語が話せない=能力がないという雰囲気が
会社全体に流れる結果になってしまったことがあったそうです。

経験してきた反省点が今のHUGEの組織作りには生かされているようで、
社員それぞれの働き方を選択できる仕組みがあります。

例えば今までお店で働くスタッフが目指すゴールは
店長もしくは料理長というのが通常でした。
そうでなくとも自分が得意とする分野のスペシャリストとして
働くことができる専門職というセクションを設けました。
店長を目指さない=やる気がないというわけでもありません。
実際、専門職というセクションでソムリエ資格を持った方が
全店舗のスタッフに対してのワイン講座を開き、
受講した全員がソムリエ試験に合格したそうです。

2013101803.jpg

新川さんは人が辞めない組織づくりで大事なことを3つ挙げてくださいました。

■尊敬できる上司や同僚がいて、日々学べる環境がある。
■正当な評価がされる環境がある。
■自分だけにしかできない価値を認められ、期待されている。

当然この中には、細かい日々のミーティングやコミュニケーションがあるわけなのですが、
その様々な取り組みに感心させられるばかりでした。

今後の展開も気になるところですが、
新川さんの口から出た言葉は意外にも「地方」でした。
最近は商業施設への出店が続いていましたが、
HUGEが創業当時から掲げる「街の資産になる」。
HUGEの原点回帰。
新たな展開に力みなぎる新川さん。
クルー一同、わくわくさせられたセッションになりました。

(原田)



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2013年10月16日 17:29

飲食業界の概要を知る

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レストランビジネスデザイン学部の本格的な
カリキュラムの初回は「知恵の実@」として、
飲食業界の基本的なお話からスタートしました。

まずは、「基礎用語」からです。
クルーの皆さんには業界のプロフェッショナルも
いらっしゃいますが、異業種の方も多いです。

そこで、「月坪効率」「FL値」「ファサード」など、
業界のごくごく基本的な専門用語の解説から始めました。

私自身、転職してこの世界に飛び込んだ時に
専門用語やその感覚がわからず苦労した経験があるので
足元固めの重要性はわかっているつもりです。

そして続けて「数字」のお話です。
原価率や人件費率、賃料などの適正値を示しつつも、
最近はそれに変化があることもあわせてお伝えしました。

「俺の〜」や「こぼれスパークリング」などに
代表されるように、看板商品に高い原価をかけることは
最近のもっぱらのトレンドです。

結果的に、教科書的な数値にこだわりすぎると、
今やつまらないものになってしまいがちなのです。

2013101801.jpg

また学部長の中村が経営する飲食店について
営業利益率まで含めたリアルな数字も披露しました。

そして最後に、業界の全体動向です。
国内市場は今後成長は期待できません。

そんな中、どのようなことに気を付けながら
飲食店ビジネスを考えていくべきか。

キーワードの1つは「一点突破」です。
飽和市場の中で、自らの武器を磨き上げ、
バランスは悪くともしっかりと差異化を図ること、
その重要性についてお話しました。

座学の要素の強い「知恵の実」はまだ続きます。
これらを通じて、「これからの時代の飲食店」について
皆さんが深く考えるきっかけになればと思います。

(子安)


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