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2012年06月27日 10:29

第8期最終セッション

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6月24日の最終セッションは、毎期恒例であるこれまでの成果を発表する日。
緊張した面持ちで普段よりも早く教室に集まるクルーの姿がありました。

クルー同士で台詞合わせをしたり、一人発声練習をするクルー、
少し離れたところで心を落ち着かせ審査の時間を待つクルー。

それぞれの方法で審査にむけて気持ちを高めているようでした。

審査が始まると・・・
これまでのセッションを通して学んできたことを表現することが、いかに難しいのかということが、
みているこちらにも伝わってくる緊張感でした。

審査にあたって下さったのは、金田敬監督、木下ほうかさん、武正晴監督、李学部長。

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それぞれの発表をご覧になり別室にて審査。

今期のMVPは、最終発表において最も輝いていたクルー男女1名ずつにおくられました。

李学部長はじめ、審査員の皆さんから一言ずつ率直なご意見やご感想を頂きましたが、
クルーにとっては胸が痛いような厳しいお言葉もありました。

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ただ、この最終発表が終わりではなくここからがスタートなのです。

全12回で学んだことを忘れることなく、更なる飛躍をを願っております。

皆さま、お疲れ様でした!

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2012年06月27日 10:26

演技の爪痕を残す

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6月17日のセッションは、『青いうた 〜のど自慢 青春編〜』、『愛の言霊』の金田敬監督にゲスト講師としてお越しいただきました。


まずは、李学部長のお話がありました。
しかし何かが違う…!
そう…この日は監督に演技指導頂くのは最後の日だったのです。
故に、李学部長はいつも以上に楽しく、映画に纏わるお話をされました。
特に新藤兼人監督の事や、勝新太郎さんとのエピソードが面白かったです。
やはり役者は、勝新太郎さんくらいユニークでありたいものです。

また、『百本の有象無象の作品に出るより、一本の名作に出るべき』とのお言葉は、
大変貴重なアドバイスとなりました。

そしていよいよ、金田敬監督がケレン味たっぷりに登場されました。

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………外連………
その味……

僕の記憶が確かならば、それはかつて芝居の世界で大いに流行した味覚。

監督「今の時代はこの外連味というモノが、現場では嫌われやすい傾向にある。
しかし、外連味ひとつ表現できない者が、深みのあるリアルさの表現などできないのではないか」
と。

確かに、昨今の撮影現場はボソボソ声での収録が多いように感じられます。
セリフに限らず、他にもコンパクトに纏められ過ぎた作品がほとんどです。

その結果、
世間からは「今の映画はつまらぬ!」、「今のドラマは観る気が起こらぬ!」
との声があがるのもうなづけます。

僕は監督の意見に深く同意しました。

かつてヒットした映画、長期シリーズ化したドラマというものは、確かにケレン味たっぷりで、
永く続く作品には理由があるのだと。

そしていよいよ始まる演技発表。

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しかし僕の芝居は、監督の要求に応えることができませんでした・・

監督「だからつまらん!更に飽きる!」
僕「ーー!」
監督「芝居で爪痕も残せないのであれば、監督の心を、そして観客の心を貫けるはずがない」
僕「爪痕!」


それは厳しい一言でしたが、貴重な反省材料をいただけて、とても嬉しかったです。
僕は、このアドバイスを糧に、例え我魂魄百万回生まれ変わっても、
来週のラストセッションで雪辱を晴らしたいと思いました。

金田敬監督、今回はどうもありがとうございました!
来週もまた、よろしくお願い致します!

レポート作成:8期 田中政和


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2012年06月27日 10:24

「計算され尽くした濃密な演出」

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全12回中、いよいよ10回目のセッション!
ゲスト講師は今秋『EDEN』が公開されるの武正晴監督でした。

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今回は学部長の李さんがご欠席のため、すぐに武監督のお話から。

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モンゴルを舞台にした映画の企画があり、そのためにモンゴルへ渡られた際のおはなし。
それは、われわれ日本人の想像を軽く超え、
如何にモンゴルにおいて映画産業が盛んであるか。
如何にモンゴルに俳優が多く、そして彼らが勉強をしているか。
如何にモンゴルの俳優が世界に目を向けているか。
面白おかしくサービス精神旺盛にお話いただいたワケですが、
そこから自分が感じたことは、如何に日本の俳優がボケッとしているか。
いや、一緒くたにしては失礼ですね。
そうです、自分です。
監督が意図していたのかどうなのか、とにかく自分はショックでした。
今回の武監督のお話もそうですし、李さんからうかがう各国のお話などからも、
つとに思うのは、俳優は国際人でなければならない、ということ。
あくまで自分の感想ですが、スクパに通い出してから痛感させられることの一つです。

そして本題の演技パート。

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今回のテキストは、先に述べたように今年の秋に公開予定の『EDEN』のシナリオの一部。
『EDEN』とは、いわゆるニューハーフさんとか、オカマさんとか、ゲイの方とか、のお話。
つまり今回は、基本的に男子はみんなオカマさんを演じるというエキセントリックな回であったわけですが、一度オカマを全開に演じてみて、武監督にずばり指摘されたこと。

「オカマを演じようとしてはいけない」

「グゥ・・」の音くらいは出たでしょうか。

言われてみればあまりに初歩的なことですが、
「オカマ」を演じることに集中しすぎ、そのキャラクターを演じることがおろそかになっていたワケです。しかし今回は、こういったいわば「本番ではない」ところでオカマを演じるという機会があって、
そういうことを勉強できたわけですから大変ラッキーであったと考えましょう。
今回のシナリオは役の数が多く、つまりは何種類ものオカマさんを何回も演じるという機会があり、
そこに武監督の濃密な演出がなされるという、至福の時間を過ごすことができました。
さて、それではお疲れ様でした! と思いきや。武正晴監督はまだまだ終わりません。
実は今回、EDENの他に、「読書感想文」というアカデミックな課題があったのです。
男子は三国連太郎さんについての本、女子は高峰秀子さんについての本。
しかも、原稿用紙に手書きという指定。思春期以来何十年ぶりにか、右手の側面を黒く汚しました。
それを、監督に提出して終わり、ではなかったのです。まさかの音読。

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みんなとカメラの前で。やられました。油断してました。武正晴監督恐るべしです。
監督としてはその文章もさることながら、それを読む声、顔、態度、などから
その人間を観察するという意図があったようです。
みんな戸惑いつつも、気持ちを込めて読み上げます。
たしかにそれぞれの人間が見えてくるような朗読会でした。

冒頭のトーク。演技セッション。読書感想文の朗読。どこをとっても無駄のない、
終始濃厚でしかし胸焼けなどすることのない、大変有意義なセッションだったと思います。

武正晴監督、ありがとうございました。

レポート作成:8期 玄波 孝章


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2012年06月27日 10:20

”脚本が読める俳優”とは?

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6月3日のゲスト講師は『竜二Forever』や『私の叔父さん』等、
数々の作品を手掛ける細野辰興監督にお越しいただきました。
スクーリング・パッド初登場です!

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まずは李学部長から映画についてのお話。
クルーのみんなに観て欲しいと学部長が用意してくれた『男はつらいよ』の中から
李学部長の思い入れのあるシーンを鑑賞しました。

あまりにも有名な作品ですが、中には一作も観たことがないというクルーの姿も。
そんなクルーに李学部長から「他の作品を観ているのだろうけれど、古典を観ていないんだね、
ただ“素晴らしい古典”はやはり観た方がいいね」と。
時を経ても素晴らしい作品は色あせず感動を与えてくれるものです。
実際、今回のDVD鑑賞中にも笑い声が響いたり静まりかえったり。
数分の中で色々な感情の動きがあったことでしょう。

数々のリハーサルを重ねた上に、作品が成り立っているのだと思いますが、段取りを全く感じない。
それは、スクリーンの中の誰もが演じるのを止めていないから。
作品を感じ、李学部長の説得力のあるお話がクルー達の心に響いたのではないでしょうか。


続いて、細野監督の登場です!
まずは、クルーの自己紹介から始まりました。
一人ひとりクルーの目を見ながら、耳を傾けて下さる細野監督。
ひと通りの自己紹介を終え、監督からクルーに向けて今回のセッションの意図をお話下さいました。

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「脚本というものを軸において、俳優として脚本が読めるというのはどういうことなのか?
読めないというのはどういうことなのか?」
「役作りの本質」を探っていきましょうと。

スクーリング・パッド映画学部では、課題は一週間前にお渡しし、
準備期間を充分においてからセッションに臨んでもらうのが常ですが、今回は当日発表。

短いシナリオをその場で配布され、黙読。その後、本読み。

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敢えて、細野監督からシナリオについての説明はありません。
読んでみて、自分のやりたい役を申告し、演技課題へと入りました。

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演じ終えた後、監督からクルーへの質問です。
「どのように役を捉えて、演じる事ができる!と感じたのか?」
心情を重ねやすいと感じた、主となる役だから、共通点があると感じたからと、クルーの答えも様々。

その後も、必ず監督からクルーに向けて質問を投げかけて下さいます。
“なぜそう演じたのか”“なぜそう思ったのか”

その答えを探すうちに、どう演じようとしているのかをクルー達が自分自身で気付くのが見受けられました。

“演じる”ことで、俳優の演じた通り観客へまっすぐ届けられれば良いのですが、
なかなか自分の思惑通りにはいかないようです。

何が正解かということはないのかもしれませんが、脚本に書かれている内容を理解し、
観客へと届けるというとてもシンプルなことですが、この脚本を理解できていない、
すなわち、脚本を読めなくては俳優としての一歩さえ進めないのではないかと思いました。

今回のセッションで、俳優としてとても大切なことをクルーそれぞれへ向けてお話下さり、
それは今後幾度となく思い出すことになるでしょう。

“脚本が読める俳優”まずはそこからがスタートなのかもしれません。


レポート作成:M


―セッション終了後、8期 横手祐樹さんは―

“脚本には書かれていない事を埋めて行く”

自分に一番響いた言葉でした。
台本を読む姿勢を改めて自分に問わないといけないと痛感。

役を演じる、物語を起こす。
芝居が仕事となる現場で長年生きる方から頂く言葉はシンプルでも説得力が違いました。

30秒でも2時間でも見ている人に伝わるよう演じる。
そのための想像力をプロフェッショナルに伝える事ができるか、形にできるか(限られた時間で)。。。

役者としてやるべきことはもっとあると思う一日でした。


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2012年06月05日 14:56

意識の強さ

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2012年5月27日のセッション、講師は三原光尋監督でした。

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まずは学部長の李さんからカンヌのお土産話をいただきました。
カンヌ、必ず行ってみたいですね!

続きましては、うずうずしている三原監督をよそに、

前回に三遊亭夢花師匠からレクチャーいただいた落語「初天神」の発表。

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 A、B、2チームに分かれて同じ演目をやったわけですが、
あまり制約がなかったせいもあり、チームごとでまったく違う「初天神」になりました。
しかしおかげでそれぞれクルーの個性が存分に発揮されたように感じられ、
やる側や見る側の想像を超えてとても楽しいモノに仕上がったのではないかと思います。
わたし個人としてはやはり落語をやるのは初めてで、
芝居をするよりも猛烈に緊張してしまいましたが、非常にいい経験をさせていただいたと思います。


さて、いよいよ三原監督のセッションです。
一週前にいただいていた課題の台本を演じる、というもの。
実際に演じる前に監督からいくつか注意点のようなものがありました。
そのなかで、「ここは発表の場ではなく、みんなが自分を研究していく場、
自分の不要なところを発見していく場だと思うので、自分が演じることももちろん、
他人の演技をよく見ることが大切」というお言葉がありました。

毎回がオーディションくらいの気持ちで参加していたわたしにとっては少し意外でした。

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ペアごとに(課題がペアのシーンなので)一度思いおもいに演じ、

監督からそれぞれに「もっとこういうポイントを考えてみて欲しい。
それを踏まえてまたあとでやってみましょう」
と演出を受け、2回目同じモノを演じる、というのが全体の流れでした。

その、途中で入る演出。
わたし自身の時もそうですが、他人に対する演出を聴いていても、とても丁寧で穏やか、
というのが印象でした。

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監督のもともとのお人柄というのもあるのでしょうが、その一言ひとことから
とにかく役者をリラックスさせて演じやすくしてあげよう、

というお気持ちが伝わってきて、先に挙げた注意点の言葉も納得ができました。

実際に、演じ易かったです。
しかしもちろん、その優しさの中にもキチンとヒントは出していただいているワケで、、
役者としては大切なところを漏らさず拾い上げなければいけないのだと、
逆に気が引き締まる思いでもありました。

監督のお言葉は、どれも本当に気持ちがこめられていて、
一言ひとことが自分の胸にしっかりと、時には痛みを伴って、刻み込まれて来るような感覚がありました。
映画に対して、芝居に対して向けている意識のその強さを感じさせられ、
同時に自分がまだその域に達っしていないことを認識させられるセッションでした。

すべては自分次第。

自らの意識をさらに上昇させ、早くそのレベルの人たちと同等に、
それ以上に現場で渡り合えるようになりたいと思います。

レポート作成:8期 玄波孝章


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2012年06月05日 14:51

伝統芸能に触れる

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5月20日のセッションは落語家・三笑亭夢花さんをゲスト講師としてお招きし、
間近で落語を楽しませて頂きました。

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一人で何役も演じる伝統芸能、落語。
俳優として、新たな角度から「演じる」ということを学べたのではないかと思います。
今回は「子ほめ」「ちりとてちん」と、課題である「初天神」をご披露頂きました。

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初めて落語に触れたという声も多く聞かれましたが、
セッション終了後には皆さん落語の魅力にどっぷりはまっているようでした。
皆さんの感想をご紹介します!


夢花さんのお話しにどんどん引き込まれていきました。
身振りと語りでテンポよく進められてゆく物語に、
頭と心の中での映像が重なり‥それが心地良くて感動しました。
素晴らしい時間を与えてくださり、ありがとうございました。<柳原愛子>

人生始めての落語を見ました。なんてゆうか、見ててすっごい落語が好きになったし、
演技についてまた一段と興味をもてました!一人で色んな人を演じて、表情だったり、
動作、声など...たくさん勉強になったし演じることについて、もっともっと知りたい。
上手くなりたいと感じました!

そして、将来ぶよぶよのおバーちゃんになった時、
間違いなく落語を見に行ってる自分が想像つきました(笑)<青山亜美>

落語を聞くのは中学生以来だったのですごく楽しみにしていました。
お囃子のテープがかかり夢花さんが高座に上がると寄席に見に来たかのように話しに引き込まれました。
落語家さんは一人で何役も演じられるのは、顔の向きや目線、
声色で演じる人物を表現しているからなんだとわかりました。
一つ一つの所作で扇子や手ぬぐいがあたかもその物に変化するのは圧巻です。
同じ題目でも人によって内容がかわるというのも知らなかったのでとても勉強になりました。
近いうち寄席に行ってみようと思います。<蟹江アサド>


伝統芸能に教えられる事は本当に深い。
私は日本舞踊をやっていますが、落語もまたしかりです。
今回、目の当たりに作品に触れて、夢花さんが持つエネルギーと、場の空気で変化する柔軟さ。
変化し続けてもそこに存在する事。
役者として、どれも喉から手が出るほど欲しい物です。
シビアに結果が出てしまう「笑い」という世界を相手に、
ちょこんと座布団一枚で立ち向かう姿はまるで、荒波に立ち向かうプロサーファーか!?
はたまた、お客を楽器に見たてたオーケストラ指揮者なのか!?
せめて、一席。
私も覚えて、落語の「ら」の字を体感してみたい!
圧倒されっぱなしの授業でした。<岸田研二>

長く人間をやってきたなかで私の前に立ち止まり、通り過ぎていった多くの旧知がいます。
不運なことにこれら幾多の逢い瀬の中で「落語」に関わった(やってたとか好きとか)という人物を
私は三人しか知りません。つくづく考えれば残念かつ勿体無いことです。
三笑亭夢花師匠の高座を拝聴させて頂きその思いを強くしました。
とにかく迫力が違います。
スイッチの入りがわかるようで思わず襟を正してしまいました。
人物描写もはっきりしていて今まで何気に聞いてましたが改めて驚きです。
一人何役の世界で芝居にも相通じる部分があると思われます。<加藤功>

初めて落語をまじかで観て、とても興味深かったです。
一人で正座をして、扇子と手ぬぐいと身ひとつで観客を楽しませることは
本当に難しいことなのに本当にすごいなぁと思いました。
今まで、落語は身近なものではなく遠いもの、難しいもの、と思っていたのですが
夢花さんの落語を聞いて、観に行きたいなぁ、行こう!!と思いました。
落語の話はみんなオリジナルで考えたりつけたしてみたりしてみるけれど、
やっぱりもともとの筋書きに戻ってしまうと聞いて、やはりずっと伝わってきいているお話は
強いんだなと思いました。
シンプルなものだからこそ目線のひとつひとつや手や扇子の動きひとつひとつが
繊細で緻密に計算して、でないと成り立たないものなのだなぁと感じ、本当に尊敬できました。
私もお芝居をやっていくうえで丁寧さ、シンプルさ、
小さな動きまで大事に大事にしていけたらいいなぁ、いきたい!と思いました。
それがとても難しいことだと思うけれど落語を聞いて、それを一番感じました。
あと、落語を聞いて、観て、人が感じる笑い、とか、笑顔や明るさは人間に
とってとっても必要で大切にするべきものなんだなぁと改めて感じることができました。
落語を聞けて、よかったです!!!
とても勉強になりました。<太田麻貴>

落語はあまり動かないのが理想であり(というか動けない)、基本は目線で演じ分ける、という点。
では工夫ができそうな声色を駆使するのかと思えばそうではなくて、
むしろ声色もいちいち変化をつけ過ぎてはお客さんの耳にうるさく、
「間」を使って表現するのだ、という点。
役者が落語をやると、どうしても一つひとつの役に感情移入をし過ぎて
聴いている方が疲れてしまう、というお話。
落語といえば「究極の一人芝居」という印象を持っていましたが、なるほど、
落語と芝居は「似て非なるもの」なのだな、と気付かされました。
と、思っていました。
しかし数日経ちあらためて考えてみると、上に挙げたことはすべて俳優が行う
いわゆる「演技」にとっても等しく大変に重要なことなのではなかろうか、と考えるようになりました。
やたらめったらと動き回って、時には奇抜な動きを取り入れてアピールしてみても
芝居の拙さをごまかしているだけだったり。
その役になりきったつもりでそれっぽい声を不自然に発してみたり。
次回のセッションはいよいよ自らによる落語の発表です。
役者としては当然、一人ひとりをきちんと演じ分けることが重要でしょう。
しかし落語は落語であり、落語としての面白さはあくまで落語にあるのでしょう。
自分は、夢花さんのいう、いわゆる「役者のやる落語」ではなく、
「落語家のやる落語」を目指そうと思います。
そこにこそ、つまりは「役者として落語家を演じる」ことにこそ、
役者が落語を勉強する意味があるのではないかと考えます。
役者としてどれほどリアルに「落語家」を演じられるか、
今からワクワクしています。<玄波孝章>

落語は何回か観たことがあったのだが、それ以上に落語の裏話を聞けたのが凄く面白かったです。
知らない世界を知れて良かったです。
自分の生きてる範囲だけでなく、色々な作品、映画を観なければ。
あと落語家によって同じ噺でも内容が全然違ったりして。
俳優も同じで、同じ役をそれぞれ演じていても、全く違う。
今落語の稽古をしているのだが、やればやるほど楽しく、
落語ならではの独特のリズムが話してして心地よい。<松下太亮>

前回の落語視聴のセッションで最も心に残った‥と言いますか、凄く共感できた話がございました
『ウケないネタはすぐ止める』という心構えの話です
お客様の反応に合わせて芸を披露する‥
作り手側のつまらない価値観などアッサリと捨て、より芸をスマートにしていく…
昨今の世間はムダなサービスに溢れ、過剰な空気の読み合い、正直な発言も許されぬ社会(笑)
みんな、噺家の皆様の爪の垢を煎じて飲めばいいのです
三笑亭夢花さん、今回はどうもありがとうございました!
<田中政和>



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2012年06月04日 17:44

余裕を持つこと、楽しむこと

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早いもので、なんともう6回!!
なんだかんだと課題や生活に追われたり追っかけたりしながら折り返し地点に来てしまったんですね。
街の中では産声を上げたばかりの木々の新芽が狂い咲きの5月13日、
この日は講師として「まほろ駅前多田便利軒」「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」の
大森立嗣監督がいらして下さいました。

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本日もまずは李鳳宇学部長のお話から始まりました。
李さんは、いつも「忙しくてもなるべく映画館で映画を観なさい。
そしてスクリーンに映る自分を想像しなさい」と仰って下さいます。

確かに。

家の小さな画面なぞで映画を観てると、夕食の香りがプ〜んとしたり、
「回覧板持ってきました!」なんて、まるっきり集中なんぞできやしないし、
やっぱり気持ちもちっちゃくなっちゃって、感性の海綿体を刺激しないんです。
今回は文化村シネマで公開中の「別離」について。
各々が観た感想を話し合いました。
僕も拝見した映画。
素晴らしかった!
(あんまり素晴らしかったのでちょっと脱線します。)
。。。
学校教師が供述を翻すシーンがあるのですが、字幕に「彼女は供述を翻した」と文字が出た瞬間、
僕の目の前に座っていたおばちゃんが思わず「ひ、ひるがえしたっ!!」って叫んだんですよ。
そのあと慌てて口を押さえてましたが。(笑)
しかし、それは、なんかこの映画の持つエネルギーで、素晴らしい映画は、
国や宗教を越えて、自分の問題に還ってきてしまう。
それでいて見る人間の生きている立場によって全く捉え方や感じ方が変わってしまうんですね。
この映画にもそんなエネルギーがあって。
それは脚本や監督の良さもあるけど、なにより役者が本当に素晴らしい。
(ベルリン国際映画祭ではキャスト全員に(!)賞が贈られているんです。)
皆「登場人物そのまま」なんですよね。役をそのまま生きている。演技しているように見えないっていうか。演じる人間の瞳の奥の光が、全く揺るがないんですよね。
後にパンフレットで確認しましたがこの作品は長い時間をかけて、
舞台形式のリハーサルを踏んでいるようです。
ディスカッションしたり、役に対する色んなアプローチを試してみたり。
僕はやっぱりな〜と思いました。
もちろん予算の都合や、監督の方針であまりリハーサルのできない作品だってあるし、
僕らは演じる側として、当然それを受け入れて集中して行かなくてはいけないのですが、
こんな重厚な人間ドラマを観せられると、胸の奥にズシーンと来て、
僕らが参加して造り上げようと思っている「映画」ってものは本当に
時間がかかるものなんだなって思ってしまいます。
僕らは繰り返し演じて積み重ねる、「俳優」というのは本当に一生をかけた仕事なんですよね。

。。。話を戻しまして。
李さんは、この後、世界の映画祭の話をしてくださいました。カンヌ、ベネチア、ベルリン。。。
アカデミー賞とカンヌ映画祭、選考基準や開催国の思惑の違い。
特に記憶に残ったのは「日本人の俳優は外国の記者会見で記者達の質問に
まともに答えられない事が多い」と仰った事でした。
これはちょっとショックでした。
監督だけでなく、俳優だって当然高い意識、思想を持って作品に望む事が大事だと思う。
例えば、ハリウッドの俳優が政治的な思想の為に逮捕されることがあるが、
でも別にそれをしたからといってもう他の作品に出られなくなるのではない。
それが1人の人間の「意見」として尊重されていくという事が社会として絶対に大事だと思うし、
そんな風に日本芸術家の人たちも今変わって行く、、行かなくてはいけないような気がしていたので、
この話はすごくひっかかりました。。
「自分は才能があるから、きっといつか誰かがつれていってくれるし、なんか美味いもん食えそうだし」
では、映画祭なんか一生行けないんでしょう。
自らが動かねば。
僕は手始めに、秋は自腹で釜山映画祭に行こうと思いました。

そして、この後怒濤の大森立嗣監督のセッション。

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課題で渡されていた、男女別々のシーン。長台詞。
大森監督はしきりに「大仰な芝居なんていらない、普通にそこに存在して下さい」と仰っていました。
そして「もっと色んなものを削ぎ落として役を自分に近づけろ」とも。
長台詞、一対一の緊迫したダイアローグ。
皆、その距離や空間の使い方に悪戦苦闘していました。
僕は個人的に大惨敗でした。
準備した事を2割も出せなかった。存在しようと思うがあまりに長台詞がボンボン抜けて、
外に放つべき感情が自分の中にグーっと沈殿してしまって。
シーンが終わったらあまりの敗北感と情けなさで教室のコーナーで白髪になって「神様なんていねぇ!」って天に向かってつばを吐いてしまいました。
多分、その時にこの教室が爆破できる真っ赤なプラスチックの丸いボタンがあったら
迷わず押していたでしょう。
しかし、そうなんです、神様は最初からいないし、赤いボタンもあるはずはなく、
やはりそこには準備不足の自分しかいないんだな。
そして、大森監督は「世の中に出て来る人と、出てこない人の差は多分『覚悟』だと思う」と、
仰っていました。
「この世界で生きてやろう!とする覚悟。それしかない」と。
ええ、まさにその通りです。仰る通りだと思います。

。。。。そして、残念な事にチャンスはわずかしか来ないのです。
今回、演じられたのは、一人ほぼ一回ずつ。

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大森監督に演技を見ていただけるチャンスは一回だけだったんです。
それが現実。
受け入れるしかないんです。
そして、最後にもう一つ。
大森監督が仰った言葉でとても心に残った事。
「どこかで、自分の事を笑っている余裕を持って、演じる事を楽しんで!」という言葉。
努力ばかりが見えているガチガチの演技ではきっと、見ている人間をもガチガチにしてしまうんですよね。
どこかで、自分の事を笑っている余裕。
それはなんか多分、音楽だったらギターの倍音。ブルースのスケールだったり。
恐れず道をはみ出して、それで調和して行く事だったり。
僕は30代で本格的に俳優として映画に取り組んでいるんですけど、
音楽していた20代にはこの「余裕」という発想は全く持てなかった。
隙あらば燃え尽きてしまおうと思っていた。
でも、多分そんなんじゃ、役者はできないんですよね。
必死にならざるを得ない長い台詞の課題にも、きっとその先に、それを包む「余裕」が必要だったんです。
色んな事気づいて、気づかされた一日。
その夜、監督交えて皆で飲みに行ったんですが、、なんだろうこの胸の中の
もやもや、ま、簡単に言えばやっぱり敗北感?
正直、、ニコニコ酒飲む気にもなれず、
何、飲んじゃってんだろ俺?何に乾杯してるんだろ?私。という感じ?
まさに本当にズシーンとした映画観終わった感じ?
映画ってハッピーエンドで爽快でなんにも残らないより。
もやもやで苦しくて忘れられないほうが好き。
だったら、それでいいじゃあねぇか!!
うぉ〜、こんな気持ちにさせてくれるなんて、本当にどうもありがとう!スクーリングパッドっっ!!

レポート作成:8期 岸田研二


―セッション終了後、8期 田中政和さんは―
今回お越しになられた、大森立嗣監督のセッションの課題は、傑作戯曲の一篇でした
原作は、一場だけの短編ではあるものの、膨大な長台詞が有名なものであり、また、
それを演じる上で俳優が決して踏み外してはならない、演出上のポイントが緻密に記載されたものでした
故に課題テキストも、今までの課題以上の長台詞
そしてさりげなくも、重要かつ演技をする上での道標となるト書きが書き込まれた、
読み応えのある本でありました
今回のセッションで特に感じた事は、課題が渡されてからの1週間という準備期間を、各クルーがどのように過ごしていたか?というのが、今まで以上に如実に表れたと思いました
プロの俳優として、仕事を頂いた時
当然ながら、如何なる状況であろうと、準備は完璧にしておかなければならない
そして今後、仕事が続くという、ありがたい状況を獲るには、自身に課された準備と真っ向から向き合い、毎回反省と気迫を持ちながら、更なるクオリティアップを目指し続けなければならない
大森監督のセッションは、まさにこの当たり前の姿勢の原点を、
長台詞というシンプルな形で我々に示してくださった‥と、自分は思いました
もちろん、長台詞以外にも向き合わなければならないポイントは山ほどありますが…
個人的な反省点は、監督が仰られた通り、ト書きの表現がまだまだ甘かったというのが、
心残りであります原因は、自身の油断にあったと思います
ほんの一瞬の表現のタイミングを、『できている』と思い込んでいた所をピンポイントで
指摘されましたので、まだまだ自分には集中力及び丁寧さが足りていないと実感しました
この反省を生かし、確実にレベルアップしていけるよう、残るセッションと今後の俳優業を、
ますます気を引き締めて臨んでいきます!
大森監督、今回はどうもありがとうございました!


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2012年06月04日 17:43

丁寧に演じること

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5月6日のセッションは最新作『青いソラ白い雲』の金子修介監督にお越しいただきました。

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今回の課題は一瞬にして人格を入れ替えていくという不思議なシュチエーション。
男性が女性の体に入り込む、また、女性が男性の体に入り込むという
難しいながらも演じごたえのある脚本を書き下ろして下さいました。

まずは、「準備してきたものを自由に表現して下さい。」と。
静かにじっくりとクルーの芝居を観て下さる金子監督。
観終わった後には、必ずクルーそれぞれに向けたお言葉をかけて下さいます。

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成立していないように見えてしまうクルー達の芝居の中で、
少しの可能性も見逃さず拾い上げて下さる丁寧な演出。
なかなか治らないクルーの癖を見つけた金子監督は、
その癖をあえて芝居の中に組み込んで下さったりと、俳優の演技を尊重して演出して下さいます。

最初に組んだチームで最後まで演じる―
徐々にクルー達が変化していく様子が良く分かりました。

一言一言、わかりやすくクルーに伝えて下さる金子監督のアドバイスにどれだけ素直に反応できるか・・・

良いところも悪いところも、じっくりと見て下さる金子監督は
クルーの些細な変化にも気付き、指摘もして下さる。

見られているということに喜びを感じたと同時に、怖さをも感じたのではないでしょうか?

丁寧に演じること。

自分では「演じている」つもりであっても客観的にみると全く伝わっていないことも少なからずあるものです。

監督からの貴重なお言葉を素直に受けとめて、
じっくりと丁寧に演じることに集中していかなければならないと改めて感じられたセッションとなりました。

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―セッション終了後 8期 松下太亮さんは―
個人的な話ですが、昔金子監督の『卒業旅行』を母と劇場に観て、
洋画ばかり連れて行ってもらっていた僕にはすごく新鮮で楽しんだというのが記憶があります。

その金子監督のセッションを受けるのは、感慨深かったです。

その分、何かを得ようと必死になりましたが。

監督は、今までの監督とは違い直ぐに課題に入りました。

内容はかなり実践的な演出が入り、自分もしかり、人が演じているのを見ていても、
どんどんシャープになり、だんだんシーンが浮かび上がってくるのがよくわかりました。

俳優の個性を活かしつつ、一人、一人にすごく的確なアドバイスがあり、
自分では気付いていないこと指摘してもらえて有り難かったです。

今回の課題はその人の個性や、どこまで考え、実践するのか?
うような所をみられていたかのような気がします。

改めて思うのが、どれだけ台本を読み込むのに時間をかけたかがよくわかるということでした。

やはり時間をかけた人はどんどん良くなるし、個人が際立ち、シーンを成立させます。

そして李さんの話は、いつも映画を通して、僕らにエールを送ってくれているように感じます。

あと少しで折り返しですが、気を引き締めて緊張感を持ち挑みたいと思います。


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