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2010年02月03日 11:11

映画人に愛される映画祭、東京フィルメックスとは

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12月6日(日)、映画ビジネスコース第9回目のセッションレポートは、
クルーの川越さんが書いて下さいました。


ゲストには映画プロデューサーで『東京フィルメックス』のプログラムディレクター、
市山尚三さんにお越し頂きました。


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今回のセッションの中心テーマは「映画祭について」。

11月21日〜29日に開催された『第10回東京フィルメックス』を終えられた直後で、
その熱気をそのままに映画祭運営の実際や、これからの可能性についてお話しいただきました。

大規模な映画祭の運営については関連書籍も少なく、
前提知識がないだけに「そうだったのか!」の連続でした。


市山さんは『東京国際映画祭』の「アジア秀作映画週間(シネマ・プリズム)」の作品選定を担当後、
2000年に新たな映画祭『東京フィルメックス』を立ち上げられました。

『東京フィルメックス』の設立ポリシーとしては
「日本の映画配給を盛り上げたい」という考えがあったそうです。

2000年当時の映画配給の状況としては、それまで通用した監督名でのヒット予測が通用しなくなり、
洋画の配給にも新たな道が模索されていた時期。

市山さんは内容的に質の高い映画が劇場公開につながる映画祭を目指されます。

多くの洋画は日本の配給会社の担当者が海外の映画祭で買い付けてきますが、
監督・俳優のネームバリューのない映画には目が向けられにくい状況。

さらに英語字幕での上映では、内容を深く理解した上での買い付けが行われにくい状況があり、
ここに一石を投じる思いがあったそうです。


『東京フィルメックス』の特徴としては、まず「10作品」に絞り込んだ
質の高いコンペティションが挙げられます。

第10回を迎えた映画祭の規模は年々大きくなっていますが、
コンペティションの質を保つためあえてノミネート作品数は増やしていないそうです。

特別招待作品も含め、映画の“国籍”や“知名度”に捕らわれないラインナップには、
多様な文化が渦巻く都市「東京」で行われるにふさわしい映画祭のカラーが打ち出されています。

前回の第9回では、最優秀作品賞にイスラエル映画
『戦場でワルツを (原題:Waltz with Bashir) 』が選出されました。

ドキュメンタリーとアニメーションの融合という野心的な手法で、
戦争体験における個人的記憶の深層を扱った同作品は
その後各国の映画祭で話題をさらいました。

そして第10回で最優秀作品賞に選出された作品は、韓国映画『息もできない』。

監督をつとめたのは主演俳優でもあるヤン・イクチュン氏で、なんとこれが彼の初監督作品とのこと。

これらテーマ性の強い作品は受賞後に国内での劇場公開が決定しており、
映画祭の目的は着実に果たされています。


もう一つの特徴は、特集上映の企画力です。

これまで改めて評価されることが少なかった国内外の監督や、
映画史上で見逃されがちな年代にスポットライトを当てた個性的な特集上映は、
そのままヨーロッパの映画祭でも特集として採用されることが増えているそうです。


セッションの中では映画祭の舞台裏を描いた映像も見せていただきました。

「中国デジタル新世代特集」における中国の20代の作家のインタビューや、
映画祭で行われているトークイベントやシンポジウムでの熱い映画人の姿が印象的でした。


映画祭に今後何ができるかという話題では、ベルリンや釜山の映画祭で行われている
映画制作ワークショップのご紹介がありました。

世界の一流の監督から直接指導を受けることができる機会は、
映画制作を開かれたものにするためにも今後ぜひ日本の映画祭でも実現されるべきだと感じました。


今回のセッションで一番印象的だったのが市山さんの
「映画祭は何より人の出会いの場となることが重要」との一言。

日本人の監督と有名俳優がアメリカで作品を作るきっかけになったり、
日本人のサウンドデザイナーがマレーシアの作品に参加するきっかけになったりと、
国籍を超えた映画作りが生まれる場としての機能を果たしているそうです。

これからも映画制作の国際化は広がるでしょうから、
人材交流の場としての映画祭の役割はますます大きくなっていくと思います。


映画祭の運営の資金面での大変さや、人材確保の難しさも率直に語ってくださった市山さん。

着実にご自身の映画祭のファンを増やしているのは、
そんな語りの中にも表れている映画への変わらぬ愛情がなせる技だと感じました。


映画の多様性を守っていくには何をするべきか。

今回のセッションで一つ大きな課題をいただいたように思います。


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