2007年02月05日

掛尾良夫氏セッションレポート

( セッションレポート )

今回はいよいよ最終回でした。
ゲストは、キネマ旬報映画総合研究所所長の
掛尾良夫さんです。

キネマ旬報は1919年創刊と、
世界で一番歴史ある映画批評誌ですが、
掛尾さんはその前編集長でもあります。

この総合研究所は、様々な角度から映画を研究し、
情報を発信していく機関であり、
最近では「映画検定」という資格試験も好評です。

今回も様々な視点から映画について、
語っていただきました。

具体的な数字を交えてのリアルなお話でしたが、
特に印象的だったのは、
「なぜ若者が映画を見なくなってきているか?」
というクルーからの質問への回答です。

「2時間も拘束されてじっとしているのが、
時代と合わなくなってきているのではないか」
という指摘には、なるほどと思わされました。

たしかに、今の若い世代では、
面白いかどうかを瞬時に判別し、
短い時間でコンテンツを楽しむという
スタイルが一般的かもしれません。

となると、確かに「時間」というポイントが
1つのネックになっている可能性はあります。

また、その後、李さんも交えたディスカッションでも、
日本の映画業界に対する掛尾さんの問題意識の高さが
うかがえました。

なんだかんだと言っても「既得権益」が存在する
映画業界ですが、ネットの更なる台頭により
もたらされる『混乱』が、風穴を開けてくれることを
期待している様子がうかがえました。

そして、授業の最後は李さん自身による
「映画論」が展開されました。

最後に李さんが言ったことは2つです。

・マーケティングや事情ではなく、
 これからもクリエイティブを全てに優先させていく

・観客の心に強く響く「強い映画」を作る

この2つを目指している限り、
李さん、そしてシネカノンが作る映画がぶれることは
なさそうです。

投稿者 schooling-pad : 15:56 | △TOP

2007年01月29日

プレゼン&石原大介氏セッションレポート

( セッションレポート )

今日の前半は、最後のプレゼンテーションでした。

まだ言えない内容もありますので、
詳細はあえて書きませんが、
「こんな劇場があって欲しい」という
「映画館のコンセプトやプラン」がテーマでした。

普段何気なく利用している映画館ですが、
改めてそういう視点で見てみると、
まだまだ改良の余地がありそうですね。

劇場自体のコンセプト、映画選定の基準、
隣接するカフェやレストランのあり方、
シートのあり方、顧客ターゲットなどなど、
各グループから色々な角度での提案がありました。

李さん自身もこれまでの3回のプレゼンで
一番面白かったし、参考になったということでした。

優勝したグループのプランは、
企画性や独自性はもちろん、
実現性や収益性が高いというのが
選ばれた理由でした。

優勝グループの皆さん、おめでとうございます!
賞金でおいしいものを食べてください!

その後は、シネカノンの興行部長でいらっしゃる
石原大介さんが色々お話をしてくださいました。

「興行」という資金を回収する
極めて大切なステージで、
一体どのようなことが起こるのかを
参考テキストを利用しながら、
幅広く解説していただきました。

いわゆる「メジャー」の系列ではない作品の場合は、
作品の上映時期も戦略的にならざるを得ません。
あえて「ずらす」ことでより多くの劇場で上映され、
結果的に多くの人に見てもらうことが可能になります。

また興味深かったのは、
限られた上映期間中にあがってくる興行収入を、
配給サイドと興行サイドでどのような比率で分け合うのか、
そしてその際にはどのような事情があるのかという点です。

配給会社と劇場は、利益の配分を巡って
時にもめることもあるけれども、
基本的には人間対人間の信頼関係のもとに
共存する存在である、という言葉が印象的でした。

投稿者 schooling-pad : 16:26 | △TOP

土井宏文氏セッションレポート

( セッションレポート )

今回のレポートはクルーの
三谷一夫さんが書いてくれました。
ありがとうございます。

-----------------------------------------------

本日の講師は
コンテンツファンドの組成・運営を行う
ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(以下JDC)
代表取締役社長の土井宏文さんです。

講義は現在運用中の信託やファンドの
組成時における実例を挙げながら、
モデルとなるビジネススキームの理解を
深めていきました。

現在コンテンツビジネスのプロデューサーを志す人は、
企画力だけでなく、様々な契約にまつわる法律知識、
著作権管理、予算管理、利益配分といった
実務面での理解・説明能力が強く求められています。

その為、今回の講義で出てきたような
ビジネススキームの用語や概念を
積極的に吸収していくことはとても重要であると
感じました。

大変興味深かったのは、
昨年JDCと李学部長が運営する映画会社
シネカノンが仕掛けた大型コンテンツファンド
「シネマ信託〜シネカノン・ファンド第1号」に
関わる話です。

当ファンドは46億4000万円という
一般公募としては大規模な資金調達に
成功しています。

今回はファンドの商品・スキーム説明に加え、
分散投資の考え方や、実際の投資対象商品である
大ヒット映画「フラガール」や、
現在製作中の「パッチギLOVE&PEACE」に
スポットをあてた今後の運用見通し等、
普段では知ることのできないお話を
たくさん聞かせていただくことができました。

また、将来ファンドによる資金調達を考えている
コンテンツ制作者やプロデューサー志望者にとっては
関心の高いであろう、ファンド組成時の審査観点や
今後の著作権管理手法についても
分かりやすく説明していただき、
とても有意義な時間を過ごすことができました。

投稿者 schooling-pad : 11:24 | △TOP